たけいひろしのブログ

千葉県在住のアラフォーのおっさんです

NHKの貧困女子高生に見る貧困の定義と18歳の壁

貧困女子高生のことが話題になっていますが、

いろいろな記事に書かれているコメントを見ると

議論のぎくしゃく感に強く危惧を抱きます。

 

残念ながらその番組を見ることができなかったので

その後の記事などから内容を推測して書いていきます。

 

 

www.buzzfeed.com

 

 

まず、発端となったNHKの報道のターゲットは

「相対的貧困」をターゲットにしているようです。

相対的貧困については

 

markethack.net

 

こんな感じで貧困比率などで明らかになると思います。

 

つまり、「世間と比べて貧乏かも」といった指標です。

これは昨今話題になっている格差社会などと

同じ線上にある議論だと思います。

 

今回のNHKの報道であぶりだしたかったのは

 

高校卒業後に高等教育を受けられない家庭がある

 

といった現状です。

 

それに対してこの報道や当事者たちを批判しているの方々は

絶対的貧困を基準に「貧困ではない」と言っているようです。

 

まあ、PCが買えないからキーボードで済ます

といった演出に疑問がついているとも言えなくもないですが・・・

 

映画を複数回見ているから

高価な筆記具があったから

1000円程度のランチを食べているから

 

だからこの家庭は貧困ではなく、

工夫すれば学校にも行けるじゃないかということのようですが・・・

 

数万円の支出が出せるかが問題なのではなく、

高校卒業後の専門学校の学費をねん出できない

世帯収入であることが問題のターゲットだったと思うのですが・・・

 

www.yoani.co.jp

 

 

試しに代々木アニメーション学院のイラスト科の学費を調べたら

2年間で260万円と出ていました。

 

高卒後の進路にこの金額を出せない層が増えているということが

今回の報道で言いたかったことだと思うのです。

 

 

それは数年前から話題になっている格差社会と同じ議論のはずです。

 

貧困という言葉が出たことで薄れてしまったように思いますが、

問題なのは格差が広がっているということでしょう。

 

格差社会から貧困とキーワードが移っていますが、

そういった議論の移り変わりも踏まえて

もう一度報道を見なおす必要があるのかもしれません。

 

 

 

また、ひとり親家庭についての支援なども議論するべきかもしれません。

 

 

高卒後の進路が話題になった背景には

18歳の壁」が存在すると思います。

 

これは18歳になったと時点でそれまで受けていた

公的な支援が受けられなくなることです。

 

例えば児童養護施設にいられるのは18歳までですし、

公的な手当を受けられるのも18歳までとなっています。

 

児童扶養手当 - Wikipedia

 

「節約すれば学校に進学できるじゃないか」の議論の乱暴さは

18歳になったときに打ち切られる手当があるということを無視しています。

 

これまでできていた生活が高校卒業後はできなくなるのが

今の日本の制度なのです。

節約しても、手当が打ち切られるのできっと進学できなかったでしょう。

 

NHKはヤラセだ」と言う前に

この家庭は彼女が高校を卒業すると同時に

4万円月収が減ります。

約50万円年収が減ります。

そういった事実もあるのです。

 

番組に出演した女子高生を批判的にとらえる前に

 

「自分がイメージしているのは相対的貧困か、絶対的貧困か」

18歳の壁というものを知っていたか」

 

この二つの要素が自分の頭の中にあったかを振り返っていただければ幸いです。

 

そしてこういった現状を踏まえたうえで

テレビに出た女子高生を批判的に捉えることが妥当なのか、

そこを良識のある大人として考えてほしいと願います。